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KANIフィルター Cinema Diffusion Filter

夏ごろからKANIよりリリースされた
以下CDF
*他のメーカーではブラックミストフィルターと言う製品名が多いようです。

このフィルターの特徴としては
黒色を噴霧状に特殊コーティングされていて、光を拡散することで
柔らかな描写になる、いわゆるソフトフィルターのようなもの
ソフトフィルターとの大きな違いは解像度が低下することなく
ピントの合っているところにはしっかりと芯が残ると言うことらしいのです。
KANIフィルター Cinema Diffusion Filter_f0361287_02191251.jpg
このアクセサリー
ポートレートがメインターゲットのようですが
夜景や星景撮影にも使えるんじゃないのか?と思い使ってみることにしました。

ソフトフィルターのようにぼやけ具合の効果がNo(ナンバー)分けされており
KANI製品ではNo.1・2・3と数字が上がるごとに効果も大きくなるそうです。

星景写真では基本的に街明かりなどを入れなければ強い光源もなく、
星の光はそれほど強くは無いと判断しNo.3をチョイスしてしました。

このCDFいかほどか!?
ということで、比較しやすいように
CDFを使用・未使用とKANIフィルターでしかない製品、パーシャルソフトフォーカス(以下、PSF)を使用した場合の3カットを同条件で撮影し比較してみたいと思います。
また、試した3カットとも光害カットフィルター(LPRF)を使用しております。

それではまずLPRFのみのカットから
KANIフィルター Cinema Diffusion Filter_f0361287_01494960.jpg
EOS R5 EF16-35mmf2.8 L Ⅲ
F2.8 ・30秒・ISO6400
KANI filter LPRF

続いて
CDFを使用したカットはこちら
KANIフィルター Cinema Diffusion Filter_f0361287_01494922.jpg
EOS R5 EF16-35mmf2.8 L Ⅲ
F2.8 ・30秒・ISO6400
KANI filter LPRF+CDF No.3

CDFを使用するとほのかに明るい星がぼんやりと強調できています。
全体的にややグロー感も感じられます。これはCDFの特徴とも言えるでしょう。
気になっていたブラックミストによる減光や色被りなどは感じられませんでした。

3つ目は
パーシャルソフトフォーカスを使用したカットです。
KANIフィルター Cinema Diffusion Filter_f0361287_01495071.jpg
EOS R5 EF16-35mmf2.8 L Ⅲ
F2.8 ・30秒・ISO6400
KANI filter LPRF+PSF

CDFを見てからPSFを見るとかなり星が派手めに強調されるのがわかります。
もう少しわかりやすいように
中心部を拡大カットしたものがこちら👇です。

LPRFのみ
KANIフィルター Cinema Diffusion Filter_f0361287_02012731.jpg
LPRF+CDF
KANIフィルター Cinema Diffusion Filter_f0361287_02012710.jpg
LPRF+PSF
KANIフィルター Cinema Diffusion Filter_f0361287_02012891.jpg
結構星のにじみ方がCDFとPSFとでは違っているのがわかるかと思います。
好みの個人差は当然あるかと思いますが、
自然な感じで星をさりげなく強調できるCDFが個人的には気に入りました。
地上部分の描写もほどんど低下することなく写し出せいるのも拡大カットで
分かるかと思います。より拡大して細かなディテールを見るとやや描写が低下してい見える感じがします。
地上部の描写の事を考えるとPSFにはかないません。
ただ、PSFは撮影のセッティングがやや面倒なことと角形フィルターなので結露しやすい条件にあります。
その点CDFは円形フィルターなのでセッティングのしやすさは優っています。

CDF・PSFは製品としては全く別物なので比較しにくいところもありますが
個人的にメリットデメリットをあげてみました。

■ CDF(シネマディフュージョンフィルター)
メリット
・レンズへの装着が楽(セッティングが楽)
・自然なボケ感
・(ブラックミストなのに)減光しない
・グロー感が出せる
デメリット
・描写が少しだけ低下(?)
・円形フィルターなのでステップアップリングかレンズにあう径のフィルターを用意すること
■ PSF(パーシャルソフトフォーカス)
メリット
・地上部の描写低下がない
・光源のボケ量がCDFより大きい
・どのレンズにも対応可能。又はフィルターを手持ち撮影で可能
デメリット
・セッティングがやや面倒
・ホルダー装着して撮影するので結露し易い

CDFを星景写真のアクセサリーとしてソフトフィルターの代わりに使用することは
全然アリなんじゃなかと思いました。
また、特徴の一つでもあるグロー感がより夜景の雰囲気を良くしてくれている演出効果も
あったりと、新たな星景撮影に使用するツールが増えたと思います。













by Photo-Office-O | 2021-10-12 19:58 | 写真 | Comments(0)
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